井上真央主演、重たいテーマを扱うことで話題の「明日の約束」、ついに9話です。圭吾のいじめの原因を作ったり、真紀子を世間から追い詰めたりしていた犯人が霧島先生だと発覚します!霧島先生の悪事の事実を知った日向は、果たしてどう行動するのか?
今回も、本編で描かれない重要な伏線が描かれるチェインストーリーにも焦点をあてて、「明日の約束」に隠された謎を考察していきます。チェインストーリーでは、日向の過去を振り返ります。幼少期の日向が母親に対して抱いていた感情とは?それは最終話につながっていくようです!
明日の約束 9話までのあらすじ
霧島先生が圭吾がいじめられるきっかけを作っていたことが明らかになる一方で、日向は自分の隠し事(=圭吾の告白)を盾にされます。1年B組の生徒や香澄の決意、真紀子の盗聴記録を聞く中で、「私のやるべきことは、犯人捜しじゃない。」と決意を固めた日向は、霧島の悪事と自らの罪を校長に打ち明けるのでした。
【霧島先生】霧島先生なりの「教育」が圭吾や真紀子を追い込んでいた
霧島先生は常に担当生徒たちをプロファイリングし、彼なりの「教育」=間違った考え方に対して、相応のペナルティを加えることを行なっていました。圭吾と渡辺の仲をこじらせる原因を作ったのも、長谷部の動画を世の中にばらまいたのも、霧島先生の仕業でした。圭吾に「ペナルティ」を与えていた原因は、仙台・青葉中央高校でおきた事件(=6.5話)について真紀子が声をかけてきたことにありました。同じような事件を起こさないように、と脅されていたのでした。
しかし霧島は一切の罪悪感を持たず、日向の隠し事(=圭吾の告白)を盾に自らの悪事も暴かせないように脅すのでした。香澄の決意を見た日向は、霧島の悪事と自分の隠し事を自ら校長に打ち明け、退職届けを出すのでした。霧島は依願退職を求められます。
【幼馴染】香澄の英断と、未来への一歩
香澄は霧島を襲うのをやめる決断をしていました。圭吾が盗聴されるきっかけ(=8.5話の家出)を作ったのも、望月を突き落とさせて圭吾の手を汚させたのも私だと、自分を責めていたのでした。圭吾の気持ちがわからないと嘆く香澄に、日向は圭吾に告白を受けたことを伝えます。香澄は自分が起こした事件(辻先生と長谷部への暴行)に関して、警察に自首するのでした。
【マスコミ】盗聴データを日向へ
小嶋は英美里の要望により、英美里が渡した盗聴データを日向へ渡します。小嶋は、圭吾の事件を「命をかけた母親の束縛からの脱出」と評する評論家に対して、結果的に自殺を肯定しているとバカにした考え方だと語ります。日向が持ち帰った盗聴データを聞くと、そこには真紀子の「母親としての愛情」も聞こえてくるのでした。
【毒親・真紀子】息子は自殺、娘は家出、夫は不倫…真紀子の答えは?
ホテル生活中の英美里は、かつて圭吾に母が自分を嫌いなのかと問いかけたことを明かします。圭吾は、そんなことはない、お母さんは自分の気持ちを表現するのが苦手だから、と答えていたのでした。一方、父は2年前から用意していた離婚届けの提出を促しにきます。真紀子は、私はどこで間違えたのか?と問いかけますが、父は冷たく立ち去ったのです。
真紀子は黒いロープを手に握りしめて圭吾の部屋へ。圭吾が自殺したのと同じ形にロープを縛り、扉の取っ手にひっかけます…。
【恋人】日向はついに、本庄と別れる
もう一度会いたいと電話してきた本庄に対し、日向は別れ話を切り出します。日向は「家族になる」ことへのイメージや覚悟が足りてなかったと。それは、本庄も一緒だろう、と。「今の私には、カズの気持ちに答える約束ができないから」そう言って電話を切るのでした。
【毒親尚子】特に進展はなし
日向はかつて母親とかわしていた交換ノート「明日の約束」を開きます。12歳から「明日の約束」を書くことをやめていました。守れない約束を増やさないために。
9話でわかったこと・考察できることは
■1.5話の圭吾の回想:神社での会話
1.5話の神社での香澄と圭吾(当時中学生)の会話の伏字が明らかになりましたね。
香澄「…どうして【にが】したの?【飼われていたウサギじゃ野生で生きていけないよ。】そんなことしたって【死ぬ】だけなのに」
圭吾「それは【飼って】る側の理屈だよ。【餌をあげて、快適な環境を与えて、それで相手が幸せだって決めつけるのは、エゴだと思う。檻とか水槽に逃げ場所はないんだから。】」
でも実はこの1.5話では、これを回想する圭吾が見つめているのはぽっかりと草が不自然にない部分の地面。何かを埋めたような様子でした。つまりこのあと解放されたウサギたちは野犬に襲われるなどして死んでしまったのではないでしょうか。やはりこの一件は、束縛からの解放=安全な自由ではない、ということを象徴する事件になるのではないでしょうか。
■真紀子を追い詰めていたのも、霧島先生だった!
霧島先生のPCデータには事細かに全てが記載されていましたね。それを見ると、実は、真紀子の悪評を掲示板に書き込んだり、ケイゴの名で「僕はお母さんのせいで死にました」と送信していたのも霧島先生だということが見えてきます。
圭吾に対する教育と言いつつ、そのきっかけも真紀子からの過去の事件(6.5話)に関する脅しでした。結局霧島先生は、圭吾を通して真紀子へ復讐したかった?6.5話の生徒が真紀子だったのではという疑惑もまだ晴れ切っていないので、このあたりは最終話で解明しそうですよね。
明日の約束 9.5話「藍沢日向ー記憶ー」
9話と10話をつなぐチェインストーリーで描かれたのは、日向の過去!「明日の約束」を書かされ続けていた8~12歳の頃にフォーカスし、日向の胸の内を辿ります。
あらすじ
日向は母親からたくさんの約束を強いられてきました。それはある種の束縛であったのです。
<8歳>
・ママがいいといったお友達以外とは遊ばない
・ママに口ごたえしない
・ママをイライラさせない
<9歳>
・ママの言うことを疑わない
<10歳>
・ママに無断で男の子を好きにならない
<11歳>
・ママが怒った時はすぐにごめんなさいと言う
<12歳>
・日向はママを一生、愛し続ける
ふと公園で楽しそうに遊ぶ母娘を見かけた日向の中で、何かが吹っ切れます。家に帰り着いた日向は、12歳になったその日に課せられた「一生ママを愛し続ける」約束を見て、思わずノートを投げ捨てるのでした。
ママはいつも私のことを叱ってくれます。私が間違った人間にならないように、私のためを思って。
だけど私は、ママのことをー…
明日の約束 9.5話 ネタバレ&考察
「明日の約束」最終話では、圭吾と真紀子の関係性を見た日向は、自分と尚子の関係性と重ね合わせるようです。日向の過去には、圭吾の本音を探るヒントが隠されているのかもしれません。ただ、どう読んでいけば正解なのか、9.5話の正しい読み方がいまいちわからないですね…!難しい。
圭吾の親と日向の親に共通するのは、「子どもを正しく育てたい気持ち」と「そのための手段」です。母親自身からすると「無類の愛情」という自覚ですが、第三者から見たらかなり重たい愛情=束縛といえるでしょう。
母親の正義を押し付けられたとき、日向はずっとそれに従ってきましたが、「ママのことを一生愛する」という約束だけは肯定することができませんでした。それだけは絶対に自分の意思と違うと思ったから。
同じようにずっと母親の正義を押し付けられてきた圭吾。圭吾が死を選ぶきっかけもこの辺りに見えてきそうですよね。圭吾の死の直前、母親と一緒に家に帰ったとき、圭吾はどんな会話をしたんだろう。でも自殺の決意は、一人で教室にいた時に既に固めていそうだし…う〜ん難しい。
見れたよー。チェインストーリー。気になる、ママのことを…の続きが。来週最終回かぁ。続きがわかる喜びと、さみしさと。#井上真央#明日の約束
— lalamaru (@lalamaru1) December 12, 2017
やっぱり「ママのことを」の先は「好きになれなかった」なんですかね。日向と尚子の関係性も10話で一定の決着を見せるみたいなので、どう落ち着くのか楽しみです。
同じ毒親環境に悩んできた増田は、暴力を振るう母親から逃れておじおばの元で過ごすも、改めて母親と向き合う決意を固めました。英美里は、自分に無関心な母親から逃れて児童相談所に相談するも、やはり母親のことは気になる様子。圭吾は、自分の過保護な母親から逃れるためか、自殺という道を選びました。
小6で「明日の約束を書かない」という反抗に打って出た日向は、高校生の時に階段からの転落、すなわち故意の自殺の可能性もある行動に出ます。そのとき尚子に救われ、尚子には治らぬ手の怪我が残り、これまでその束縛から逃れられずにきた日向。果たして日向が最後に選ぶ「毒親からの解放」の道とは?
明日の約束 9話(ツイッターの感想)
SNSのみんなの感想も少しだけ紹介します!
https://twitter.com/Dorama_suki_/status/940574496674562048
圭吾の母親の愛情までは否定する気は無い…か。
盗聴データから聞こえてくる会話には息子を思いすぎる母の声と、そんな母を嫌いになれない息子の声。 もっと違う形を築けてたらもっと素直に互いを好きになれたのに…
同時に日向も母の愛情だけは否定しちゃいけないって気づいたのかな。#明日の約束— のんちゃん (@1022Hatch) December 12, 2017
真紀子はもはやかわいそうな気もしてきますよね。他者に対して高圧的な性格も相まって、やり方は悪かったけど、圭吾のことが好きだったのは間違い無いですし、なにより「ちゃんとした家族を作りたかった」というその言葉には嘘がなさそうでしたし。
『真犯人』という言葉によるミスリード、見事でした。誰か一人が圭吾を追い込んだのではなく、家族が、クラスメイトが、先生が、部活が、少しずつ彼を切り刻んでいた。でも彼は周囲を嫌いになれなかった。周囲のエゴさえも圭吾は責めなかった。愛情深い優しい子だなぁ。 #明日の約束
— 悠 (@jue1210) December 12, 2017
私も、圭吾は本当に優しい子なんだなと思います。ウサギを逃がしてあげるのは自分のエゴだ、でも自分を閉じ込めておく母親のエゴは問いたださない。
1回暴力振るっただけで結婚やめるのは納得できない。うちの親もガッカリするだろうし。台詞でもイラッときた。 #明日の約束
— 真裕 (@mahiro_cats) December 12, 2017
私も!本庄は中身本当に空っぽだなと思いました。たとえ日向が今回別れる決断をしていなかったとしても、この「うちの親もガッカリする」ってセリフに、本庄の器の小ささが滲み出てて…。別れて正解だと思う。でもその反面で北見先生がガンガン推してきてるのはちょっと違うと思う…。
んー、
第1話で自殺者が出たことも衝撃だったが、その話だけでここまで膨らませてストーリーつくれちゃうのがすごい。しかし本来人の死はそれくらい深いことなのかもしれないな。
そして死んでからも大活躍の圭吾くん。死者がこんなに活躍するドラマを観たのは初めてだ。#明日の約束— さとぽん (@kirakiraomocya) December 12, 2017
あまりにも自分の人生や過去と重なる部分が多すぎて何度も観てて目を背けたくなるようなエピソードがあったけどそれでも観てきたことで少しは私自身も昔の自分と向き合う勇気持てた気がする。記録より記憶に残るドラマ。 #明日の約束
— ちえぞう (@Chiezo0804) December 12, 2017
最後もばっちり、心に残る終わり方を期待したいですね。
まとめ
9話では、霧島先生の悪事がついに暴かれましたね。香澄も言っていましたが、霧島の行動はきっかけのきっかけでしかなくて、本当に圭吾の自殺の原因なのかなという感じですが…。ますます圭吾の死について、謎が深まる「明日の約束」。でも残されたのはあと1話です…!しかも9話の最後には、もしかして真紀子が自殺しちゃうんじゃないか!?といった描写もあったり、どきどきしますね。
10話はついに最終話!日向は、真紀子にも全てを話そうと決意をしたようで、自宅を訪ねます。そこでは、息子の死や世間からの目に絶望している真紀子の姿が。圭吾と真紀子の関係性に、自分と尚子の関係性を重ねた日向は、自分が毒親の支配に対してどう思って生きてきたかを真紀子に告白するようです。
さらには学校で「私がこの出来事の中で、いま一番許せないとおもっている人がいます」と切り出すようで。それは果たして誰なのか。圭吾を孤立させた霧島先生なのか?愛情が裏目に出まくってしまった真紀子なのか?それとも、最後の最後の引き金をひいてしまったかもしれない、自分自身なのか?それとも、生きることを諦めてしまった圭吾なのかもしれません。
日向自身は、尚子と決別できるのかなど、まだまだ気になる所満載ですが、果たして全て綺麗に回収され切るのでしょうか。最終話、楽しみですね。